新スピーカーで見えた(聴こえた)もの。
新スピーカー、B&W685を導入して5カ月が過ぎた。少し慣れてきて不満も出てきてしまった。
もともと低音の量感が売りのスピーカーで、それを目的に買ったのであるが、曲によっては(アルバムによっては)どうにも低音が出過ぎの物があって困る。
低音が多いはずのファンク&ブラック系のベース&ドラムスは、意外とタイトに再生する。これが不思議である。いかんのは古いメリケンロック系(ザ・バンドとか)の方が、低音がボワついてちょっと耳障りだ。
これはアルバム毎、盤毎の、ソース音質の違いで、その違いを如実に再現しているということだろうか。
逆に高音は、私の耳には物足りない。特にネットからデータで買って、CDに焼いた奴が、高音が伸びないのがはっきりわかる。まあこれは想定内ではあるのだが。再生し分けてくれるこのスピーカーは「性能が良い」のかもしれない。笑。
さらに困ったのは、最近のJ-POPのアルバムのうち一部が、音量とは関係なく「歪む」のだ。こうなるともう絶対、盤の音質、リミックスの上手い下手が出ている証拠だ。
近年のレコーディングでは、音質の調整のみならず、コンプレッサーと言うエフェクターを使って「全体の音量・量感を上げる」作業もやられている。確かにテープからハードディスクへデジタル録音になって、より迫力ある録音が可能になった。が、そこからさらに意図的な「色付け」として「音圧を上げて」いるのだ。
なんのために?それは、ラジカセやiPod等、安価な再生装置のためと、あとその時の「流行」だ。もちろん調整としては必要な作業だ。でもやり過ぎは良くないのだ。
最近は部屋に大きなスピーカーをしつらえて音楽を聴く人が減ったと聞く。iPodやパソコンのスピーカーで聞いて、表面上良く聞こえるようにミックスされた音が「いい音」の基準になってきては困るのだが。
ただ現代ポップスは、ライブでも電気増幅スピーカーの音を聞くわけで、である以上、時流の再生装置に合わせるのも摂理なのかもしれないのだが。
ともかくこのスピーカーのおかげで、こういうことが見えて・聴こえてしまった。ということは「良い買い物」だったのか。笑。