五線親父の縁側日誌

永遠の70年代男・テリー横田の日誌です。

筆者は田舎の初老爺、下手の横好きアマチュア作曲屋、70年代洋楽ポップス愛好家、70年代少女漫画愛好家、
女子ヴァリボ&フィギュアスケートオタ、Negicco在宅応援組です。

黒焦げ弁当

広島、原爆の日であります。

旅ギライの私が、それでも行ったのがヒロシマ原爆資料館。「日本人として一度は観ておくべきだ」という、学生時代の友人の言葉が、どうにもひっかかっていたので、数年前に案内のネット友にも恵まれたので訪れてみた。

資料館に多々ある展示品の中で、陰惨な人形達の姿よりももっとショックだったのが「黒こげ弁当」だ。当時通学途上の中学生が持っていた弁当が、原爆爆発の光と熱によって、中身だけが一瞬で炭化し、箱の外見はそっくり残ったのだ。

その中身が、もし原爆もなくて黒こげにならなかったら、どんなご飯とおかずが入っていたのか。それを再現した弁当が、今夏、資料館で実際に再現され販売、食することが出来るらしい。

中国新聞の記事

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200608050076.html

前の日記のダチョウと一緒にしては不謹慎だが、この「しげるちゃん弁当」も、私はちょっと食べられないかも。犠牲になった少年の、名前も素性もいきさつも解った上では、少なくても、資料館を観たその場ではノドを通らないよ。

しかしこれは必要な、いい企画かもしれない。被爆体験者の語り部さんも亡くなっていく昨今、それだけ原爆の記憶・戦争の記憶風化は加速していく。北朝鮮への強硬論などもその表れかも知れない。いままで、あまりに生々しくて世に出すことがはばかれてきた、そんなデリケートな戦争事例もいっぱいあるだろう。そういうものもちゃんと世に出して行くべき時期なったということか。でも、人死にゲーム世代・すぐブチ切れ世代の若い人達に、ちゃんと戦争を教えていくのは大変だ。よほど慎重にしないといけない。

ヒロシマの日、掌を合わせながら、この一文を書きました。