五線親父の縁側日誌

永遠の70年代男・テリー横田の日誌です。

筆者は田舎の初老爺、下手の横好きアマチュア作曲屋、70年代洋楽ポップス愛好家、70年代少女漫画愛好家、
女子ヴァリボ&フィギュアスケートオタ、Negicco在宅応援組です。

自民圧勝の影で地方は……

自民党圧勝である。

一言で言って小泉総理のキャラ勝ちだと思う。彼の主義主張の内容は、例えば靖国参拝とか、色々問題がある部分も含んでいる。しかしそれでも、彼は首尾一貫していて風見鶏的なところがないという点では、近年一番マシな政治家だと思う。今回の「郵政民営化」にしても、彼がヒラ議員だった頃からの一貫した主張、ライフワークであり悲願でもある。執着と言っても良い。

頑固な男は信用出来る。抵抗勢力をかわしながらも自説を曲げない、その姿が共感を得たのだろう。

ただ小泉政権は地方にはツライ。「地方に出来ることは地方で」とは、「オレは知らん、見限った。勝手にやれ」ということなのだから。

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その政治の責任ではないかも知れないが、日本全国「街のドーナツ化」が今、大都市ばかりでなく地方、過疎地にも、ありありと現れてきているのが気になる。

まず街の商店街がどんどん廃れていく。農村でも兼業農家が増えると、サラリーマン家庭と大して変わらない生活時間となる。平日は夫婦とも会社で時間が無く、買い物は休日にまとめて、郊外の大きなスーパーですませてしまい、地元の商店には足を運ばない。コンビニやドラッグストアの全国チェーン店なども、もうすでにどんな田舎にも進出している。若い世代は尚更、商店街などに見向きもしない。

その結果、国道沿いの郊外の全国チェーン大型店では良い品が安く、町中の昔からの地元商店街では悪い品が高いという悪循環となる。

取り残されるのは高齢者と、そして身障者だ。年を取って目や足腰が弱り、車の運転をリタイヤなどしようものなら、たちまち不便な生活に陥ってしまう。ただし彼らは、目に見えて病気や介護が必要ではないため、福祉からも外れる。

この不公平を生んだのは、一体誰だろう? 企業にしろサラリーマンにしろ、中央の人間ばかりが尺度で、地方の弱者は眼中にないと言うのか。自民党圧倒的勝利の中、この地方の現状に気づいてくれる者が、果たしているのだろうか?