五線親父の縁側日誌

永遠の70年代男・テリー横田の日誌です。

筆者は田舎の初老爺、下手の横好きアマチュア作曲屋、70年代洋楽ポップス愛好家、70年代少女漫画愛好家、
女子ヴァリボ&フィギュアスケートオタ、Negicco在宅応援組です。

音楽は「部屋で、一人で」


「音楽は部屋のステレオで一人で聴くもの」と言う意識でずっと来たので、アイドルの現場主義にはなかなかついていけないところがある。近年のCD不況から、音楽シーンはますますコンサート、イベント中心となり、現場貢献が出来ない「在宅音楽ファン・CDヲタク」の自分は、なかなか肩身がせまい現状だ。


ど田舎の子供だったので、コンサート生演奏を見る機会は皆無に等しかった。ましてやビートルズから音楽に入った完全な「古典尊重洋楽派」だったので、生演奏を聞きに行くという行為自体が、はなっから欠落している。しかも「教養カルチャーとしてのロック」の歴史がどうのと、理屈をこねるようなマニアなので、なおさら始末が悪い。これは今でもそうだ。音楽イコールCD・レコードなのだね。


ただ若い頃は、自分も一丁前にお江戸に出ていた。その数年間で多少は生演奏には接したわけだが、正直に告白すると、ライブハウス等は、人混みで疲れ果てるわ、音が悪くて耳はやられるわ、満足した試しがない。コンサートホールでも、心から音楽に酔いしれたと思った経験は、何度あるだろう? 観た、行って場を共有したという経験は得難いものだったけど、「歌詞がなんだかわからなかった。帰ってからCDで聴き直そう」ってな経験の繰り返しだった。


自分にとってライブコンサートは「二の次」なのである。


ただし同時に、アマチュアバンド活動もやっていたので、当然音響にも触ったりもした。PA(音響拡声)の難しさも体験して分かったし、家庭用オーディオとは「別物」と言うのも分かった。それに何も、音響面の充実だけがライブじゃない。乗って踊って声を出して楽しむことが重要なんだ、ってのも判っているつもりだ。現に自分は、黒人ファンク、ダンスミュージックは大好きだ。


でもやっぱり、こと日常生活で音楽とどう関わっていくか、どう欲しているのかを考えた場合、どうしても「部屋で、一人で」に立ち返っていくのである。


余談だが、ピアノやヴァイオリン等を習っていたような方は、音楽は「聴いて楽しむものでなく、自ら実践して楽しむもの」とインプットされているところがある。ちょっと自分は時々、その考えのズレにも、躊躇い(たじろい)でしまう部分もある。