五線親父の縁側日誌

永遠の70年代男・テリー横田の日誌です。

筆者は田舎の初老爺、下手の横好きアマチュア作曲屋、70年代洋楽ポップス愛好家、70年代少女漫画愛好家、
女子ヴァリボ&フィギュアスケートオタ、Negicco在宅応援組です。

Negicco「ねぇバーディア」MV


Negicco「ねぇバーディア」MV


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やはりこれについても書いておきますか。8月発売のNegiccoの最新シングル。これを引っさげて、野音〜ぱふゅとの武道館、and More、今年後半を加速するための大事な曲です。


今回しかし、曲をどうこう言う前に、胸きゅん要素として目に入ってきてしまったのはPV。三姫が新潟から、別々に出発して東京の日比谷公園を目指すというロードムービーになっており、地元や東京を一生懸命歩く三姫が描かれる。普段着(?)の、飾らない三姫の表情・笑顔がものすごぉ〜〜〜くいいのだ。多分可愛さではこれまでのNegicco史上最高でしょう!(#^^#)日比谷野音公演を控えた現在、この企画演出効果は絶大で、よくぞネギをわかって作ってくれたと、そちらに感動してしまう。いやーいいビデオを作ってもらいました。


でもって、肝心の曲を聴いた印象は、明るく、楽しく、手堅い王道ポップス。作詞作曲prodがレキシの池田氏と聞いて、ファンキーなダンスナンバーになるかと思いきや、以外と癖のない路線で攻めたなと。サビの「あなたに、あなたに、」も、二分音符を6小節続け「念を押しして3度ねじ込む」歌謡曲寄りの方法で、スマートというよりはベタな方法論だと思う。印象づけには成功していて良いとは思うけど。


対してタイトルと歌詞は、レキシ=日本史ソングなので、意味深なタネ明かしキーワードも散りばめられ、マニアックだ。まずタイトルの「バーディア」は、アース・ウインド&ファイアーの「セプテンバー」からの引用。サビの掛け声ですね。さらに途中に出てくるセリフで「ねえ覚えてる?あの9月の出来事」って箇所も、まんまセプテンバーの冒頭「Do You Remenber〜」の引用だし、ここのリズムパターンも同曲の引用だ。


歴史ワードに関しては、2番の「床の間置いてた愛の兜」だろう。越後上杉氏(後には山形県米沢藩)の家老・直江兼続の、頭上に「愛」の文字を形どった兜であるが、別に愛情の意味ではなく、愛宕権現神社に奉納したものが現在まで残っていたらしい。戦場でこんなものを被りませんよね。歌の中で主人公たちがふざけて被ったりしてるが、別段裏の意味があるとは思えない。レキシならではの日本史遊びでしょう。


ただ、こうしたマニアックな引用や言葉遊びを、喜ぶのはやはり男性ヲタで、女性の側からこの曲を聴くとどうなのだろう。歌詞とかに、あまり思い入れできないのではないかと、ちょっといらぬ心配もしてしまう。


ともかくこんな風に、手堅い作風の中に遊びの要素も入れた、楽しい曲になっています。品もあるし、ネギが後半戦を戦うのにふさわしい楽曲と思います。