五線親父の縁側日誌

永遠の70年代男・テリー横田の日誌です。

筆者は田舎の初老爺、下手の横好きアマチュア作曲屋、70年代洋楽ポップス愛好家、70年代少女漫画愛好家、
女子ヴァリボ&フィギュアスケートオタ、Negicco在宅応援組です。

日本人の手拍子感覚


【音楽コラム】日本人は「演歌のリズム感」から脱却したか? コンサートの手拍子について考えた。


http://realsound.jp/2015/07/post-3760.html


確かに最近の若い子たちは、見事に2拍4拍の「裏打ち」で手拍子できている。リズム感の悪いおじさん世代には羨ましいことだ。そいうえばPerfumeのDVDでも、お客さんは見事に裏手拍子を入れている。日本人のリズム感も随分よくなったんだなあ。


ここのコラムで取り上げられている星野源の「夢の外へ」


D


うーんスピードが速い。この曲で裏手拍子は、私にとっても難しいかも。自信ない。


ただ、こんな風に、日本人のリズム感覚が変わってきた?のは、本当にここ最近、ひょっとしたら十年ぐらいじゃないか。


ちょっと昔話をすると、有名なDeepPurpleのLive in Japanの盤の、これまた有名なSmoke On The Water(1972)では、観客が頭打ちの手拍子をしてしまい、ギターのリッチーが「違うよ、裏で拍手してよ」って意味を込めて、冒頭のリフを一旦止めて裏リズムを出していた。でも観客は気づかずに、ずっと表拍で手拍子していた。80年代、国内でもニューウェイヴバンドがごそっと出てきたが、その時でもライブに行くと、結構平気で皆表拍で手拍子取っていた。いや私らの世代だけど(^^:


そのぐらい、日本人の体には、民謡の表拍のリズムが染み込んでいたと思う。戦後ジャズが入ってきてから70年、民族の身体感覚を変えるのにはそれだけの時間が必要だったということかもしれない。その間、服部良一先生や筒美京平先生、細野さんやユーミンや達郎氏など、数々のトップミュージシャンが、洋楽から自分の音楽を構築し直し、ファンを先導してきた、それこそ深い深い歴史があるのだけれども。


ま「音楽を楽しむのは自由、手拍手の仕方など個人の好きなようにやるべきで、強制される筋合いはない」という人もいるが、手拍子を皆で合わせるとなると話は別。好き勝手ではいくまい。集団作業にはどうしてもルールが生じる。なぜこういうルールでいくのかを追求すると、その裏には音楽の様式とか、果ては歴史まで踏み込んでいくかもしれない。かように音楽は深いのである。


ちなみにこの表拍感覚。これは農作業のリズムから来るという説がある。西洋人の裏拍感覚は「乗馬での狩猟」から来るそうだ。でも西洋クラシック音楽も「表拍」だから(笑)この説はあてにならない。(^^;)