五線親父の縁側日誌

永遠の70年代男・テリー横田の日誌です。

筆者は田舎の初老爺、下手の横好きアマチュア作曲屋、70年代洋楽ポップス愛好家、70年代少女漫画愛好家、
女子ヴァリボ&フィギュアスケートオタ、Negicco在宅応援組です。

ユーミンの女性感覚


昨晩(2010年9月19日)BS朝日で「伝説のメロディ~ニューミュージックの時代~」という音楽番組があった。ゲストが松任谷正隆氏とあったんで、思わず見てしまった。


当時の映像や、アナログレコード(!)を掛けながら、70年代の名曲について、司会の山口ぐっさんと、何だっけ評論家の人、とが、いろいろくっちゃべっていく。低予算番組だなあショボイなあという思いがありつつ見ていたのだが、途中から南佳孝氏と、なんと尾崎亜美ちゃんがゲストで出た(^^)


で、正隆氏とのミニライブコーナーがあった。ユーミンの「卒業写真」を、亜美ちゃんが歌うという、70年代からのファンにしたら涙モンのセッションがありました。貴重な拾いモノでした。


亜美ちゃん曰く「私デビュー当時、京都から東京まで通ってたんですけど、ユーミンが「うちへいらっしゃいよ!」と言ってくれて、当時の八王子のユーミンの実家で手料理ご馳走になったりとかしました。優しかったですよ由美姉さんという感じで。」とか。


その後亜美ちゃんは「ポストユーミン」とか言われ、音楽性を比べられたりもしましたが、歳と共に吹っ切れたんでしょうかねえ。なにか見てるこっちも感無量になりました。


その映像は無いようなので、ご本家ユーミンのメドレーを。80年代初頭の映像かな。ゲストにハイファイセット山本潤子)さんが出ています。


■あの日にかえりたい~卒業写真~中央フリーウェイ

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今改めて思いますが、ユーミン&正隆氏のサウンド作り。ボサノバや16ビートのファンキーなリズム、そして「ふわぁ~~っ」とした響き。コードで言うメジャー7なんですけど、このソフトな、短調でも長調でもない感触・浮遊感は、中学生の私の耳にも衝撃でした。それと、女性目線での歌詞。恋愛での主導権を、女性が高らかに主張したのは、ユーミンが最初ではなかったかと思うくらい。


この「ソフィスティケイトと女性目線」っていう2つの感覚が、その後Jポップを形作る鍵にもなって行くと思う。例えば後発のサザンの桑田の歌詞。恋愛・女性に対する彼の、なんとなく「おどおどした、気後れした」態度って、ユーミンのタカピーさを経た結果ではないのか??


この女性感覚というものは、自分の中にもびしーーーっと入ってしまった。だから未だに、ギター中心でガリガリした音楽は、自分の中では主食にならない。


自分が中・高・大と、少女漫画にハマってしまったのも、実はユーミンのせいかもしれない。彼女の歌の女性感覚に「恋をした」結果かもしれない。 70年代ニューミュージックの開拓者は、勿論ユーミン一人ではなく、はっぴいえんど(細野、大滝、松本隆シュガーベイブ山下達郎大貫妙子)以下、それこそ星の数ほどいるけれども。