五線親父の縁側日誌

永遠の70年代男・テリー横田の日誌です。

筆者は田舎の初老爺、下手の横好きアマチュア作曲屋、70年代洋楽ポップス愛好家、70年代少女漫画愛好家、
女子ヴァリボ&フィギュアスケートオタ、Negicco在宅応援組です。

女子フリー!


見終わりました。まず真央ちゃん、銀メダルおめでとう! 悔しさが先に立つかもしれないけど、世界の」2番だって立派なことです。誇りを胸に帰ってきてください。


キムヨナとの点差についてですが、真央ちゃんの3アクセル+2トウループの基礎点が9.5、ヨナのやった3ルッツ+3トウループが10点。さらにヨナは後半に、2アクセル+3トウループもやっています。対して真央ちゃんは後半・・・・いや、もういいでしょう。(無念)


男子はプルシェンコが「4回転より3回転+加点のほうが、トータルで点数が高いのはおかしい」と言ってる。その通りのジャッジが女子にも適用されたのでは、と思います。私も、ちょっと納得できない部分もあります。


しかしヨナと真央ちゃんの今回の対決は、ジャッジ通り、これは仕方がありません。一発の必殺技にこだわるより、トータルな美・表現性を追求したものの勝ち。選手だけじゃなく、コーチやスタッフの戦略の勝利でしょう。賛否はあって当然、加点減点の基準がわからないルールについては、おおいに議論すべきでしょう。


「鐘」は私は、今持って好きじゃないし、この選曲このコンセプトは間違いだと思っています。タラソワの表現は良い。でも真央ちゃんでなく、別な人でやってくれ、と言いたいです。対してキムヨナは、やはり美しく、はつらつとしていました。時折見せる悩ましい表情とのコントラストも良かった。


この2人については、もういいでしょう。アクセルにこだわる真央ちゃんも、特攻精神が宿る日本人です。ずるさ、したたかさはありません。狡猾で不敵な笑いを「作れた」ヨナが勝ったのです。


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銅メダルロシェット選手、素直に良かった。エレガンスが出ていました。4位長洲未来ちゃんは今回一番「どひゃーー!」の大躍進。この人も表現力豊かで、なんともいえない「華」がありました。割を食ったのが安藤ミキティ。ですが私は彼女の演技、今シーズン最高だったと思います。静かに、でも下から突き上げる情念みたいなものまで感じました。彼女のことはあまり褒めてこなかったけど、褒めます。


あとやっぱり、褒めたいのは鈴木あっこちゃん。演技を観ていて今回私がダダ泣きしたのは彼女だけです。だからテリー的にはあっこちゃんがダントツ金メダル(笑)。会場全体にぶわーーーっと放射される表現衝動の熱、滑る喜び生きる喜び。素晴らしい! 何度も見返したくなる演技です。


フィギュアスケートがスポーツである以上、点を争うのは当たり前です。高度な技に高い点がつき、選手はその習得と完成に身を削る。あっこちゃんもそうやってます。でも彼女の演技は、そんな点取り虫合戦をつきぬけた、もっと先にある。多分それはもう、スポーツとは言えない邪道かもしれない。でもやっぱり、小手先の技の完成度でぎゃあぎゃあ言って、メダルの色が何色だとか言ってる「スポーツ選手達」より、はるかに私の心に響く。その気持ちを信じたいです。テリーはスポーツを解らないと言われるなら、「解らなくて結構」ですよ。


全体を見渡して。女子シングルス全体が、良い大会でした。カロちゃんゲテちゃんは残念だったろうけど、そうボロボロに魔物に食われる選手は居なかった。皆実力をかなり発揮できた大会だったと思う。観ていても気持ちが良かったです。