五線親父の縁側日誌

永遠の70年代男・テリー横田の日誌です。

筆者は田舎の初老爺、下手の横好きアマチュア作曲屋、70年代洋楽ポップス愛好家、70年代少女漫画愛好家、
女子ヴァリボ&フィギュアスケートオタ、Negicco在宅応援組です。

プライバシー保護問題


・・・プライバシー、個人情報保護について、気になったニュースが2つ入ってきた。


■客室乗務員、労働組合を提訴 性格や容姿「個人情報を無断保有

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071126-00000101-san-soci


・・・スチュワーデスさん達(古い言い方)が、本来自分を守ってくれるべき労働組合を訴えるとは、よほど異常事態である。何でも、管理の都合上取得した個人情報が、住所氏名年齢などの常識的な内容だけならともかく、性格や容姿の特徴(もちろん管理者側が勝手に決め付けた主観!)もファィルに記載されていたという。おまけに、ひどい例になると交遊録や恋愛遍歴まで記載があったとか。すっぱぬいたのは某週刊誌なので、大げさになっている可能性もあるが、もしこれが事実なら、これはもうプライバシーや個人情報保護の枠を超えて、セクハラ・人権侵害である。


ただし。


ファイルとして管理しているいないはともかく、昔から結構、こういう踏み込んだプライバシーを、上司・管理者側が把握していた事例は、あったことではないかしら。中間管理職などになって部下をもつ立場に立つと、どうしてもこういうプライバシー情報は耳に入ってきてしまう部分もある。いやこれは航空会社に限ったことではなく、もっと一般的な普通の会社組織の話としてもそうではないのか。恐い話であるが、部下や同僚のプライバシーを、外に出すか、黙って胸にしまっておくかの違いだと思う。


ことに昔の会社組織は、それこそ家族の延長で、プライバシーもへったくれもなかった。でもその分「ここまではいいけど、こっから先はダメ」っていう線引きが、個人の常識の中にちゃんとあって、労使、平と上役、互いに均衡が取れていたのではないかしら。管理者側も「これは聞かなかったことにする・口が裂けても言えない」という内容は、それこそ名誉にかけて守秘したのではないか、と思うのだが。どうなのだろう。


もういっこ。


■教師は校外で生徒の話題を話すな!東京都教育委員会が個人情報を厳格化

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071125-00000945-san-soci


・・・これも個人情報流出を防ぐための厳罰化の一環である。成績表やテストの採点などの持ち出しは禁止されるし、題に書いたように、校外でむやみに児童生徒の話をすること自体、厳に慎みなさいという。


信販売とかの業者に、子供の個人情報が売れる時代、予防のためには当然の措置とも思う。


しかし、これによっての教師の残業・負荷は、ものすごいことになると思う。教科指導・クラブ指導・成績評定まで、全部を、残業無し、持ち帰りも無しで、学校内で全部やれたら、それはもう「超人」ではないのか?


ましてや教師は、学習指導だけやってればいいというものではないだろう。しつけや人格教育は、第一に家庭での仕事。とはいえ先生も、人格教育に全くノータッチでは済まない。金八先生とまではいかずとも、子供たちと「全人格をかけて」ぶつかっていってこその教育だと思う。この仕事を、都の言うとおりの条件でやっていけるのか、私は疑問に思う。


スッチーさんの問題も、先生の問題も、プライバシー保護を「制度として法制化」する方向に解決を見出すことになると思う。が同時に、一人ひとりの「モラル・品格・意識」を、ちゃんとした方向に持っていくことも、やっていかないとダメだと思う。法でがんじがらめにしてもあまり解決にはならない。それどころか、法で抑えられて窮屈になる分、ますますプライバシー漏洩の抜け道が増える結果になるのではないかとさえ思うのだ。