五線親父の縁側日誌

永遠の70年代男・テリー横田の日誌です。

筆者は田舎の初老爺、下手の横好きアマチュア作曲屋、70年代洋楽ポップス愛好家、70年代少女漫画愛好家、
女子ヴァリボ&フィギュアスケートオタ、Negicco在宅応援組です。

ベテランの新譜3題

耐えきれず買ってきました。来日中の「クイーン+ポールロジャース」のライブ盤。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000AP3VU6/qid=1130672901/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/249-8323985-6805164

「思いっきり歯車がかみ合ってなかったらどうしよ~」と、スゲー不安だったのですが、意外なほど溶け込んでいて、まずはほっとしました。いや、それどころか皆元気な演奏だし、実力は折り紙付きなわけで、いやマジ楽しめました。

まあフレディーの持つ、あの「危ない」部分は期待すべくも無いですけど。でも、ハードなナンバーはロジャースの骨っぽい男っぽい、まったく違う歌によって、新しい命が吹き込まれたと言ってもいいくらいです。

バドカン&フリーのナンバーも何曲か演奏しているのですが、リードギターブライアン・メイが「完コピ」で弾いているのが微笑ましい。そのブライアンが、かつてフレディーが歌ったバラード「Love of my life」をギター弾き語りで切々と歌う。うるうるきちゃいます。日本公演では「手を取り合って」もブライアンが弾き語りで歌っているそうです。こりゃ泣くわな(TT)ともかく、良かったです。

もう一枚、アル・クーパーのちょっと前に出た新作「ブラック・コーヒー」やっと買ってきました。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0009V92PY/qid=1130672987/sr=1-8/ref=sr_1_10_8/249-8323985-6805164

新譜は30年ぶりだとか、仙人になっちまうっつーの。その間、どうやら音楽学校の講師とかやっていたらしいのですが、数年前から本格的に活動再開となったようです。

これまた「枯れ果てていたらどうしよう」と心配だったのですが、元気でした。いや、元々渋いオールドスタイルのR&Bが好きな人なので、そのスタイルは貫かれているのですが、その範囲で、曲は力がこもっているし、テンプスレイ・チャールズなどのカバーも粋に仕上げていて、これまた良いものでありました。

で、最後。今聴いているのですが、私が世界一尊敬するアーティスト、スティービー・ワンダー先生の新譜「タイム・トゥ・ラヴ」・・・・これまた「思いっきりハズしていたらどうしよう」と、非常に心配だったのですが・・・・。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0007VZBQA/qid=1130671758/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/249-8323985-6805164

結論から言うと、傑作です! 確かにあの「キー・オブ・ライフ」と比べるのはちょっと酷ですが、80年代の諸作とか、前作「カンヴァゼーション・ピース」とかは、確実に超えていると思います!

どこがいいのか。まず無理に時代に迎合した音作りした点が無いこと。曲作りの感じが「昔に戻った」感じがするところ。なんか「インナービジョンズ」「ファーストフィナーレ」あたりのアルバムに漂っていた、一種突き放したようなクールさが蘇ってきた感じがします。

リズム面も、この人は、ラテンとかアフリカンリズムとか、アメリカ以外の第三世界の黒人系リズムをうまく取り入れ、それが味になっていました。それも今回、ボサノバタッチの曲があったりして、そこかしこに蘇ってきています。調子が良い証拠だと思います。

それと、やっぱり、この人の「うた」は、どわ~~~っと広がる。その広がり具合も、名曲「Overjoyed」の頃に戻ってきた気がする。「うわ~~~やっぱスティービーはいいなっ!」って、心の底から思わせてくれます。

現在の、ラップ/ヒップホップ中心のアメリカで、このアルバムがどれだけ売れるか解りません。でも、私の知ってる、感動させてくれたスティービーは、ちゃんと帰ってきてくれました!!