グレイテストヒッツが嫌い
「べスト盤」「グレイテストヒッツ」の類って、あまり好きじゃない。アルバムとして1枚聞いていて、どうも散漫な印象を感じてしまう。それならば、そのアーティストの全盛期のレギュラーアルバムを2~3枚(時期が近いもの)を買って聞いた方が、個人的には充実感が感じられる。
長い年月にわたって活動し、何度も何度も凄いアルバムを発表し続けるアーティストって、残念ながらそうはいない。いや、ロックの中でも超A級・超トップ・ミュージシャンとなれば、さすがに例外で、デビッド・ボウイとかポール・マッカートニーとかトッド・ラングレンとか、そーゆー真に凄い人は別ですが、大抵のミュージシャンは20代後半~30代前半にヒットが出て、その前後の時代の2~3枚が充実している。他のは、凡作とは言わないが、無いなら無いで構わないではないか、と思う。
ただし、1960年代前半の、古い音楽たちは、ベスト盤が大いに良い。アルバム1枚を通して何かを表現する、って考えががまだなかったから。罪なき時代のシングル曲集は、とても心躍るものだ。
でも今や世の中は、音楽は定額配信時代。厳選してアルバムを買っていたあの頃の、心躍る感覚、あのありがたみは、もう過去のことです。